い空

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ホテルとはとても思えない広い部屋。
この一室は私のために借りた部屋ということらしく、名義が私の名前になっていて修二様はといえば東京にも自宅があるらしく仕事のときはそっちに帰宅するのだそうだが、私を楽しむときはこっちに来るという。
私を、という言い回しに私は少々驚き―――
妙な暖かさを感じていた。

そして私は今、シャワーを浴びている。
水の音はうるさいはずなのに妙に静かにようなさびしさを感じる。

「…」

いくら体を洗おうと―――
私の体から分離された管理下にある下半身が自由になるわけではない。
何度上からこすっても望む刺激が得られるわけでもなく、楽になりたいと力を入れてももどかしさが募るばかり。

「…したい。」

小声でつぶやいてみる。
私はしたいのだ、ディルドーを動かされて気持ちよくなりたい。
今までこんな気持ちになったことはない。
私はそういう意味で少々冷めていたし、一人えっちの回数だって少なかった。
それが―――、なぜ頭の中がオナニーのことでいっぱいなのか。

「…」

ここはホテルの部屋。
あの人が言っていたように今日の夜は期待していいはず。
こんな貞操帯なんて―――、修二様にだって邪魔なはずなんだ。
でも…

「これが、好き、なのかな…」

何度か聞いた言葉。
修二様が貞操帯という器具が好きだということ。
地下室で調教されていたときはそんなことおくびにも出さなかった彼だけど、こうして貞操帯を付けられた私を解放するどころか、あんなお店につれてくるところを見る限り、女の子にこんなものをつけさせるのが好き…というのは本当そう。

でも―――
もし外してもらえなかったら。
そう考えるとぞっとする。

「…」

シャワーの音を聞いていた私は体を洗うのもそこそこにシャワールームを出ると、真っ白なバスタオルを手に取り―――
そして、体を少し拭くと心を決めてバスタオルをおいた。

 ガラガラ…

「お、出たか?」
「…」

そう、私は―――
ぬれたままの体、それも貞操帯ひとつの姿で部屋に出た。
目の前には彼がいて、私を見ていた。

「…」
「はい…、でました」
「…どうした?」

にやりといやらしく顔をにやつかせる彼に私は両手を後ろにまわし、全裸の姿を見せ付けるようにしながら体にしなをつくり―――

「…して、ください。」
「ん?」
「抱いてください。」

いやらしく何度も聞く彼に私はそう言い切った。
でも、それですら満足しない修二様に私は信じられないことをいっていた。

「お、オナニーが我慢できません…」
「ふむ。」
「セックス、したいです…」

はっきりいわなくてもわかるはず、
それでも私はあえてそうはっきり伝え修二様の目を見る。

「おいで。」

修二様に近づき―――
完全に折れた私はその前にひざまづいた。

「上手にフェラが出来たら抱いてやる。胸や手もつかってやるんだぞ、それから精液は必ず全部飲み下すこと、いいか?」
「…はい」

私は言われるまま、
さしておびえるわけでもなく彼のズボンのチャックを下ろして彼の男のしるしを取り出すとそれにぱくりとかぶりついた。
歯を立てないように気をつけながら夢中でそれをしゃぶる。
いわれたとおり胸や手を使い、射精してもらうことだけに集中し、彼が気持ちよくなることだけに一生懸命になる。

「んっ、んぐっ…、ちゅっ…」

初めからなんでもできるわけじゃない。
奴隷としての私はまだまだ未熟で、主人の精子ひとつ搾り出せない。

「んっ、ぐっ、やだぁ、お願いでてよぉ…」

一生懸命に…
奉仕を続ける。

「んっ、ん! ん―――ぐっ、え…、ん――――ん…」

見るに見かねたのか不意に私は頭を押さえつけられ…
のどの奥、気がおかしくなるかと思うほど奥までおちんちんを突っ込まれ、そしてその状態で顔をゆらゆらと動かさせられた。
呼吸も何もかもできないまま数十秒―――
息が詰まるかと思うような中、そのままのどの奥に何かが出る感触があった。
初めてのイマラチオの感触。

のどの奥の奥までを犯され、やっとのことで精子を飲み干した。
それは同時に私に奴隷として生きることの厳しさを教えるものでもあったし、フェラひとつとっても気持ちよくなってもらうために苦痛を伴うものだった。

「はぁっ、はぁっ…ふひ…」
「いい子だ。」
「はい…、はい…」
「抱いて欲しいか?」
「はいっ!」

私はしつけられた犬のように手を上げて腰を突き出し―――
貞操帯の鍵穴をご主人様に見せる。

「まぁいいだろう。」
「はいっ!」
「行為が終わったら元通り履くんだぞ?」
「…」
「嫌か?」
「―――満足させてくれますか?」
「…」
「途中でやめられたら、生殺しなんです。途中でやめたりしないって、ううん、最後はオナニーさせてくれるだけでもいいんです。明日になったらちゃんと貞操帯します、ディルドーも入れておきます。でも…」
「いいだろう。」
「はい…」

彼が貞操帯の鍵を手にする。
その先には私を支配する器具がある。

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如月 純史 -