妹は、意外に早く帰ってきた。大学ではあまりする事がないという。
夕食もまだ食べてない。そう言っている妹は俺が家にいることを不思議そうな眼
で見ていたが特別質問もしなかった。
手に持っていた、厚さ一センチくらいの参考書サイズの説明書を閉じる。
表紙も至ってまともな物だった。
大きな文字で…
『用具等使用方法略解 鈴の施界出版』
そうあるだけの緑色の表紙の本。
妹はそれを見て、一瞬眼を驚かせて、俺を驚かせた。
何とも思わないだろうと思ったのだが、それを見た妹の目に少し恐怖を感じたの
は言うまでもないことだった。
「…あの」
「なぁ、夕食はどうするんだ?」
俺は妹の言葉を遮って、そう聞いて、答えを求めた。
「…まだです」
少し沈んだ表情で、感傷に浸っているような妹。
なにかそのもっている雰囲気が俺を魅惑してならないのが不思議だった。
妹の足の側に鍵が転がって、明るい蛍光灯の光が反射して光る。
それをみて妹はゆっくり後ろを向いて、スカートを下ろしてブラウスをするっと
落として裸になった。
下着は身につけていないようだった。
そして調教パンツだけを身につけた格好のまましゃがんでしまう。
一部始終を俺はずっと後ろから見ていた。
ぴっちりと腰を締め付けて苦しそうなそれ、そして、お尻の穴に埋め込まれた栓
の辺りの皮膚が赤くはれているようにも見えた。
「……」
痛いだろうに、そんな健気に俺に尽くしてくれる。
そう思うと嬉しい。
ちょっと曇った心が浮き立つような感覚だった。
「ふ、ふぅ…」
妹の小さなため息。
そのまま寝室の方へ行こうとする妹を俺はすかさず呼び止めた。
「まだ夕食食ってないんだろ?」
「…はい」
「食べないつもりなのか?」
「……」
そう聞くと妹は少しの間だまったまま俯いていたが、すぐに、はい、と普通に言
って俺の眼をじっと見つめた。
「健康に悪いだろ、夕食抜くのは良くないぞ。別にダイエットでもないだろ?」
そう言うと、また、力なく、はい、そう言った。
いつも寝室にいる。
その言葉を忠実に守りたいから? だろうか。よく分からなかった。
それでも何か妹からめいっぱいの愛を受け取り続けている、そう思えた。
立ち上がって俺は…
「なぁ…」
俺は困ったのか寝室に通じる障子の前で俺に背中を向けて顔だけを俺の方へと、
振り返ったまま俯いている妹の調教パンツの鍵を手に握った。
そして普段着も…
妹の着ていた服を握っているなんて…
「はい…」
「風呂にはいるときこれ履いて入るって事か?」
妹はゆっくりと顔を横に振った。
「…違います」
そしてはっきりそう言った。
「そうか、じゃぁ…?」
「他にあると思います」
「そうか、じゃあ明日にでも会社で仕事がてらに全部読めば分かるかな?」
本をちらつかせてみせる。さっき妹が眼を見開いてみたものだ。
少し妹の反応が見たかった。
でも本をちらっと見ると驚くでもない。
「…はい」
答える。
少し定型な答えを返す妹に俺は少しかっときて、制裁を考えた。
俺にたてつくなんて、許せなかった。何せ俺は妹を守っているのだから。
「しょうがない奴だな」
「……」
「あっちにあるから、拘束着を着て、ここに座りな」
俺がそう言うと妹は恥ずかしいのか顔を真っ赤にして泣きそうな眼で、前をは
だけたまま俺の前を通り俺の後ろの宅急便の荷物の段ボール箱の側にしゃがみ
込む。
中を知っているのだろうか。
中から妹は、黒い皮のベルトのような物の束を取り出した。
直径五センチくらいのわっかになった、皮の厚くて幅の広いベルトが四つ。
そして、細いベルト状の物の束にまとめるように鍵穴のある金属の部分がつい
たものが一つ。
それを床に置いて、妹もぺたりとしゃがみ込んだ。
そう、俺の目の前で背中を向けて。
「…う、うぐっ」
妹が、あまりに酷い格好にさせられるのがたまらないのかちょっと苦しそうな
声をあげる。
そんな妹の仕草が、抱いてやりたい、そう思わせる。
「カーテンを…、お願いだから…、外から見られちゃう…」
もう泣きいりそうな声でぽそっと言った。
かわいい、俺はもちろん、すぐにカーテンを締めてやった。
暗くなりかけた外、部屋の中は蛍光灯でライトアップされて外から丸見えだっ
た。そんな想像をしてにやっと笑った。
俺は優しいな。
「…ありがとうございます」
泣きそうな声で俺にすがりつくような声の妹。
妹はそのまま、その革のベルトを、肩に通して胸にくくりつけた。
俺が背中でそれをまとめてぎゅっと引いてきつく締めると、手に持っていたさ
っきの鍵で施錠した。
後ろからでは良く見えないが、妹のかわいい胸が、ベルトで絞り出されて一層
協調されて、大きく見えるはずだった。脇の間から見える黒いベルトに押さえ
つけられている胸の膨らみがたまらない。
妹は、足を立てて、両足首にベルトを填めて、そして両手首に交互に厚い幅の
あるベルトを締めた。
そして、それにもまた俺が手を伸ばして、両足首を施錠する。
両手首のベルトもまた、外れないように鍵をかけた。
「……」
この格好で首輪を締めてやったらまるで犬だな。
そう思った。
でもどうするか、ちょっと可哀想な気もする。
奴隷扱いもこの位しておけば、妹とも言い関係が保てる気がする。
俺は妹に触らずにしばらく鑑賞した。
綺麗な肌に食い込むベルト。それもまた黒光りしていた。
背中で鍵のかけられた拘束具は、前から妹の恥ずかしい姿を見ずとも、そうと
分かるほどに妹の胸をぎゅっと締め付け、かすかに息苦しく、それでいて官能
的な甘さを見せつける。
「んっ…」
一度妹の、そんなあえぎが漏れた。
ぺたりと俺の前にしゃがみ込んだ妹の姿。
今は触れない。
でも触れたくなったらいつでも触れることが出来る、そうして、これほど美し
い妹をめちゃくちゃにして、汚れさせ、そしてもう誰も目も当てられないほど
に俺だけのモノにしてしまえる。
「……」
自分の心音が高鳴っているのが聞こえた。
そして、それは、あまりに心地よい、今を…
大切にしたくなるものだった。
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